見出し画像

【Perception Neuron】モーションキャプチャーをテクニカルディレクターが一気にレビューしてみた:第七回 後編

前編ではPerception Neuronを総合的な観点からレビューしました!

後編ではより詳細に見ていきます!
それではどうぞ!

※本記事の情報は全て2023年9月現在のものです。



精度

★★★★☆

今回は機材の都合で検証動画は収録が出来ませんでした…
代わりに言ってはなんですがNOITOMのPR映像や海外の方々のレビュー動画をこちらに掲載しておきます!

筆者はNeuronProを使っていたことがあったのですが、その時と比べると大きくアップデートされて精度も上がっているように感じます。
段差にも問題なく対応出来ているようです。
慣性式特有のドリフトはどうしても発生してしまうのですが、筆者が使用していたNeuronProの時代と比較するとかなり低減されているとのことです。

遅延

こちらも準備機材の都合で検証動画は収録が出来ませんでした…

ただ上記の動画を見る限りは50-100msに留まっていそうです。
UnityやUnrealEngineへリアルタイム出力する場合には、ここからさらに遅延が乗ってくるため、実際にはコンマ数秒程度の遅延が発生すると思った方が良いでしょう。

手軽さ

★★★☆☆

同じ慣性式のMocopiと比べると若干準備に時間を要します。
スペースとしては手を大きく振って何もぶつからない程度の広さがあれば十分でしょう。
センサー本体のキャリブレーション、センサー及びバンドの装着、ソフトウェア(AxisStudio)への接続作業などを合計すると15-30分ほどは要することになるかと思われます。
胴体部分に取り付けるバンドが少し絡みやすい為、装着を手伝う人が一人いると楽に準備が完了出来そうです。

  • 必要設備:

    • Perception Neuron [Studio / 3]

    • AxisStudioを動作させるPC

  • 最低限必要なスペース:最低1.5m×1.5mの何も配置されていない空間。
    (屈伸して問題なければOK)

  • 必要人数(アクター含め):1(2人いると楽)

  • セットアップにかかる時間(モーションキャプチャが可能になるまでの時間):約15-30分

公式からセットアップ用の動画が公開されておりドキュメントも充実しているため、初めてでも問題なくセットアップを進めることが可能です。
ただ胴体部分のバンドを着用する部分が若干難しく手間取るかもしれません。(筆者は手間取りました)


他ソフトとの連携

★★★★★

Unity・UnrealEngine・MotionBuilderのような連携先としては一般的なソフトウェアから、Blender・Cinema4D・MayaといったDCCツールにも対応するプラグインを提供しています。
またMocapApi SDKとして、C・C++・C#・Unity・UnrealEngineをサポートするSDKを提供しており、開発者は自身のアプリケーションにNeuronサポートを組み込むことが出来ます。

この充実の仕方は他モーションキャプチャたちの中でも右に出るものは無いのではないでしょうか。

公式対応ソフト:

  • Unity

  • UnrealEngine

  • MotionBuilder

  • Maya

  • NOTCH

  • facerig

  • iClone 等

各種プラグインは無料で提供されており、チュートリアル動画が提供されているものも多くあります。


価格

★★★☆☆

  • 購入価格:

    • Perception Neuron 3 BodyKit :$ 3,999

    • Perception Neuron Studio Body:$ 7,499

  • ランニングコスト

    • 無し

初期投資には相応の金額がかかりますが、光学式のものと比べると十分に安価なものとなっています。
ランニングコストが発生しないのもお財布に優しいですね。

公式サイトからチャットもしくはメールでのサポートを受け付けており、そこも含め無料のようです。
https://support.neuronmocap.com/hc/en-us


以上第七回モーションキャプチャレビューは「Perception Neuron」をピックアップしました!

次回は「Plask.ai」をレビューします!どうぞお楽しみに!