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インタビュー「起業、また起業」【8K文化財プロジェクトの制作現場:スピンオフvol.02】

BASSDRUM

この記事は、【8K文化財プロジェクトの制作現場:スピンオフ】のvol.02です。vol.01は以下からお読みいただけます。
インタビュー「CGデザイナーになるまで」【8K文化財プロジェクトの制作現場:スピンオフvol.01】

自分の会社だけど、自分だけ浮いていた

成田さん 起業する少し前に、アメリカによく行っていました。フリーランスだった頃は、半年ぐらい働いたら、1ヵ月ぐらい休む、ということができたので。

当時のアメリカはCG最前線で、いろんなイベントを開催していたんです。有名なのは世界最大のCGカンファレンス「SIGGRAPH(シーグラフ)」ですが、これは8月に開かれるんですよね。だから、7月に渡米して、ボロくて安いホテルに泊まって、バックパッカーをしながら遊んで。8月に入ってSIGGRAPHが始まったら集中して吸収する、という。

「バックパッカーからのSIGGRAPH」の思い出

— めっちゃいいですね!

成田さん うん、自由なんです。フリーランスとしては、理想的なスタイルですね。でもやっぱり刹那的な生き方なので、「これは今だけだぞ」という思いはありました。それで、結婚して子供が生まれたのがきかっけでもあったのかな。その年に起業しました。高嶋さんも今、同じような時期じゃないかな?

高嶋さん そうですね、今ちょうど。バリバリやりながらも、「これ、ずっとやるのか?」と思っている時期ではありますね。

「ちょうどそういう時期」の高嶋さん

— 2007年、結婚と同時に株式会社コロッサスを創業。ここからの変化は?

成田さん 会社を作ると、逆に仕事を選べなくなるじゃないですか。だから、もう、来るもの拒まずという感じでした。最初の方は、ぜんぜん面白い仕事は取れなかった。そこはもう、好むと好まざるとに拘らず、給料を払わなきゃいけない。

あの頃多かった案件は、パチンコ関係ですね。単価が高くて数も多かったので。そういう仕事をこなしながら、ときどきムービーも作りながら。

— だいぶ働き方が変わりましたね。

成田さん そうですね。会社を興してからも、いくつかの転機はありました。社員が10人を超えた頃に、世の中で「ブラック企業」の存在がすごく問題になってきました。労務管理をしっかりやっていかなければならない、という問題意識もできましたし、ワークライフバランスを気にするスタッフも増えてきた。

そこで、社員にはホワイトな環境を提供できるようにしながら、僕自身は社内でも単独でできる仕事に打ち込んでいった。

— 社内フリーランスですね。

成田さん うん、会社を作ったけど、やっぱり個人の仕事が多かったですね。そんなことをしているうちに、社員もどんどん増えてきて、それで、自分の方が浮いた存在になっていきました。自分の会社なのに(笑)。

どうせ一人でやっているなら、新しい会社を作ろう

成田さん 経営者をしていると、契約とか営業とか、そういう業務に追われるわけですが、「僕も制作がしたいなあ」という思いが強くなっていって。そんな時に、高嶋さんと出会ったんですよね。

高嶋さん プロジェクションマッピングの会社から、繋がりができて。

成田さん そうそう、それでマッピングの仕事をさせてもらって。それが、すごく面白くて。特に読売ランドの、キャラクターショーとプロジェクションマッピングを融合したシリーズ。2016年頃ですね。3本か4本ぐらい作りました。あのコンテンツは、役者がいて、映像があって、その絡み合いがすごく面白くて、新しかったんです。

「イベントの仕事って楽しいな」と思いました。そして、どうせ一人でやってるんだったら、新しい会社を作って、もう少し人を巻き込んでやれたらいいな、と思ったんです。

高嶋さん その頃、僕は僕で、これからはどんどん3Dを前提にしたプランニングが必要になっていくだろう、と感じていたんです。ガワだけではなく、もっとソフト側に寄り添った仕事のしかたをしていかないとダメだなあ、と。「そういう会社が欲しいですよね」と話していたら、成田さんが「一緒に会社を作りませんか」という話をしてくれて。

「一緒に会社を作りませんか」と言われて

— CG制作の成田さんと、テクニカルディレクターの高嶋さんが揃ったんですね。

成田さん それで、プロデューサーの内田さんに電話したら、すごい乗り気だった。こっちがびっくりするぐらいの乗り気で(笑)。「ああ、じゃあみんなでお金を出して、会社を作りましょう」と。

— それで、株式会社アフタイメージが立ち上がった、と。すごい流れですね。

成田さん そうそう。こんなことあるんだなあと思いました。

vol.3に続く

インタビュー:岡田麻沙

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