【XSENS】モーションキャプチャーをテクニカルディレクターが一気にレビューしてみた:第四回 前編
BASSDRUMアソシエイトテクニカルディレクターの張です。
BASSDRUMによるモーションキャプチャレビュー第四回で取り上げるのは、Movella Xsens Motion Captureです。
このシリーズでは、以下の項目をベースにテクニカルディレクターの視点でレビューしていきます。
それではどうぞ!
※ 本記事の情報は全て2023年6月現在のものです。
(検証日:2023年3月10日)
製品概要
Xsens Motion CaptureはIMUセンサー(慣性センサー)式の3次元モーションキャプチャシステムであり、数あるIMU式システムの中で、最もデータの一貫性・信頼性の高いシステムです。
このシステムは、ハードウェア(MVN Link、MVN Awinda、MVN Awinda Starter)とソフトウェア(MVN Animate、MVN Analyze)に分けられており、ニーズに応じて各スペックのソリューションを提供しています。
Vtuberの間で人気があるXsens Motion Captureは、AR/VRコンテンツ開発以外、学術研究・スポーツ解析などの分野でも活躍しています。
MVN用PCの推薦スペック(MVN 2019.2バージョン)
・Windows 10 (64 bit)
・4 core以上 (2.7 GHz 以上)
・SSD 256 GB以上
・メモリー8 GB以上
・DirectX 11ハードウェア加速、ビデオメモリー512 MB以上
・USB2.0(Awindaシステム、ライセンスドングル)
・ギガビットイサーネットジャンボフレームサポート(9014 Bytes)
価格
・一式約400万 + α
(一例です。利用するハードウェアとソフトウェアのスペックに応じて変わります。)
・国内代理店購入サイト(Too社)
公式サイト
https://www.movella.com/products/motion-capture
使い方
ゼロシーセブン社のXsens MVN操作ガイド
公式操作ガイド
公式ドキュメント動画集
総合評価
精度 ★★★☆☆
遅延 ★★★★★
手軽さ ★★★☆☆
他ソフトとの連携 ★★★★★
価格 ★☆☆☆☆
長所
どこでも利用できる(カメラや専用スタジオは不要で、GNSS機能が利用できる)
チュートリアルが充実している
リアルタイムで多数のソフトウェアとの連携が支持されている
マイクがついており、リップシンクが同時に行える
スペースを確保する必要がない
短所
値段が高い
スーツはワンサイズではない(モデルの身長に応じて購入する必要がある)
移動のドリフトが時折発生する
長時間利用すると徐々にズレが発生してしまう可能性がある
どのような人に向いているか
「モーションキャプチャ事業を始めたい」、「Vtuberの専門会社を作りたい」といった方にはぴったりな製品のではないでしょうか。
次回は「Movella Xsens Motion Capture」の後編、各項目の詳細評価です。
お楽しみに!
今回の検証には 株式会社テトラ 様にご協力頂きました。
テトラ様、ありがとうございました!