note-カバー

「つくりたい」を「つくれる」に変えるために外部CTO的なお仕事をはじめてみます

突然ですが siro社 松山さんと一緒に、外部CTO的なお仕事をはじめてみることにしました。

詳しい募集内容などは上記記事をご参照いただき、興味がある方はぜひご連絡ください。

この記事では、もう少し心情の話というか、自分の中でなぜこういう募集を行うに至ったかという気持ちの話を少し書かせていただければと思っています。


受託開発。 ハマる?ハマらない?

私 poipoi は、「マニュファクチュア」という屋号でフリーランスをしております。
ハードウェア制作やソフトウェア制作、システム設計などを主のスキルとして活動していまして、
広告イベント制作や文化施設の展示物制作、はたまた企業の新規事業プロジェクトにおけるプロトタイピング支援やメンタリングなど、幅広いジャンルのお仕事をさせていただいております。


フリーになったのが 2018年初からなので、今この記事を書いている時点で1年半が経過しているのですが、おかげさまで今現在特に問題なく食べていける程度にはお仕事をさせていただけている状況です。

フリーになってからこれまで主に「受託開発」という形でお仕事をさせていただくことが多かったのですが、
これは独立以前に所属していた会社が「受託開発」をする会社だったため同じような方法論で考えた結果、必然的にそうなっていたという形です。

これまで、色々なジャンルのお仕事をさせていただいていて、例えば広告イベント制作や文化施設の展示品制作など、
「制作」を行って「納品」をする、という形の仕事も多く、そういうった場合には「受託開発」というスタイルが割とうまくハマっているな、という実感はありました。

ところが、それとは別に企業のプロトタイピングをお手伝いするような仕事も最近では増えはじめ、それとともにどうも「受託開発」というスタイルが”うまくハマらない”場面があるな、と感じるようにもなってきました。


とある新規事業担当者のお話

例えば、某企業の新規事業開発プロジェクトのプロトタイピング制作をお手伝いしたときの話。

その企業では新規事業アイディアを社内で広く募集しており、そこに応募した一人の社員に白羽の矢が立ち、新規事業プロジェクトがスタートしました。

ところがその社員はエンジニアでもなければ今まで新しいプロジェクトを立ち上げた経験もない。なんとか事業案を資料にまとめて社内プレゼンを通していくばくかの予算がつき、「さあ、次はプロトタイピングだ」となったタイミングで、どのように次の制作のステップを進めていいかわからず、私のところに相談がきました。

初期のプロトタイピングですから、予算も大きくないですし、何よりまずは稚拙でもいいからユーザーがする体験を擬似的に体感できるものを作る必要がある。
そういった形で新規事業担当者と私の中でプロトタイピングの方向性をに合意が取れ、すぐにでも制作がスタートする・・・はずでした。

ところが、いつまでたっても制作がスタートできません。
この時私は「受託開発」という形で1つ1つのプロトタイプ制作を個別の開発案件として受注していました。
そのため、プロトタイピングのたびに毎回「見積もり」を出して、社内承認を待ち、「発注書」が発行され、それを受けて「発注請書」を返し・・・。

制作の内容自体は1週間もあれば終わるような内容だったにも関わらず、受発注関係の書類のやりとりだけで1ヶ月以上も経過してしまい、全くもってプロトタイピングとして適切なスピード感を出すことができませんでした。

この体験は私に、
プロトタイピングのようなスピードの早い制作では、受託開発的な形の契約形態よりも、プロジェクトに一緒に併走するような形でシームレスに連携しながら制作を進めていく契約形態にする必要があるのでは、
という気づきを与えてくれました。


「開発しない」という正義をどう取り扱うのか

また、別のプロトタイピングのご相談を受けた際、

お話を深く聞いていく中で、今回のプロトタイピングは事業の方向性を探るための非常に初期の仮説検証の段階だなと思い

「それなら、いちいち開発のコストをかけるよりも素早く検証する方がいいと思います。
市販の〇〇と〇〇を買ってきてこういう風に組み合わせれば開発コストをかけずに検証可能だと思いますよ。」

とお伝えしました。

担当者の方はとても納得してくださったようで
「ありがとうございます!試してみます!」
と喜んで帰っていきました。

そして、当たり前ですが開発が発生しなかったので、その相談は「仕事」にはなりませんでした・・・。

プロトタイピングでは必ずしも開発を行うことが正しい選択肢ではなく、それぞれのフェーズに合わせて適切な素早さで検証を行う必要があります。
なので、”開発をしない”という選択肢が正義となる場合も多いのですが、残念ながら「受託開発」の場合それが仕事にはなりません。

ここら辺のモラトリアムは 1-10 の森岡さんもこんな記事にしていましたね。


「つくりたい」を「つくれる」に変えるためには

私はマニュファクチュアという屋号を掲げるにあたり

「つくりたい」を「つくれる」に変えるお手伝いをする

というのを理念にしています。

プロトタイピング制作だけに限らず、私がお受けしている全てのお仕事に共通していることが

・こういう新商品を作りたいんだけど何からはじめればいいかわからない
・いい企画のアイディアが浮かんだんだけど実現可能かわからない
・エンジニアやデザイナ達とどうプロジェクトを進めていいかわからない

のような「つくりたいもの、やりたいこと」があるのにその「手段」がわからない、という方々に寄り添うことによって対価をいただいていたように思います。

「受託開発」としてお受けする納品ベースのお仕事に関していえば、その必要とされている「手段」がたまたま「開発力」であることが多く、そのため今までは「テクニカルディレクタ」や「デバイスエンジニア」と名乗って活動をしていました。

ところが前述したような体験を経て、どうも必要とされている「手段」は開発力だけではないのではないかと思い至りました。

そう考えてみるとこれまでのお仕事でもテクニカルを主軸にしつつも、

・膠着状態の打ち合わせに入り、問題を解きほぐし、議論を活発にする
・仮説検証についてどういう段階を踏むべきか提案する
・イラストや画像合成、シミュレータなどを作り、プロジェクトメンバ間で共通認識を作ったり、議論の可視化をする
・難航しているプロジェクトにプロジェクトマネージャーとして入る
・企画案が実現可能なものかどうか、世の中の技術をリサーチする

などなど単純な「開発」だけではなく、「ものを作るためにある障害の全て」を取り除いていく、という仕事のやり方をしていたことに気づきました。

そして、プロジェクトを進めていくためには単純な「開発力」だけが必要なのではなく、上記のような障害にぶち当たったとき、気軽に相談したり、一緒にプロジェクトに併走してくれたりする相手が求められているのでは、と感じはじめました。

「つくりたい」を「つくれる」に変えるために私がお手伝いできることは案外多岐にわたっているし、解決策を欲している方もいる。
そういう状況なのであれば、一度受託開発とは違う契約形態を模索してみるべきだと。

そういった思いをここ最近ふつふつと考えていました。


最後にもう一度宣伝

さて、そんなことを考えていたタイミングで、以前から一緒にお仕事をさせていただく機会が多かった siro社 の松山さんも同じような思いを感じていることを知り、お互いに共感し、まずは試しにそういう方向の募集をしてみようか、という話になりなりました。

それが冒頭に紹介したこちらの記事に繋がるわけです。

私自身「外部CTO」という肩書き自体が適切かどうかは、正直よくわかっていません。
(なので上記のタイトルも「外部CTO的」と少しにごしてあります 笑)

肩書きにはこだわりはありませんが、ここまで書いてきたような思いを持って新しい形のお仕事を初めてみたいと思っています。

興味がある方はぜひ、こちらにご連絡ください。
hello@si-ro.jp

ぜひ、新しいものを一緒に世に生み出していきましょう!


追伸

BASSDRUM メンバーで「外部CTO」についてみんなで話をしたのが記事化されました!ぜひこちらも読んでみてくださいー



この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

6

poipoi

マニュファクチュアという屋号で活動するフリーランスのテクニカルディレクター/デバイスエンジニア。 「つくりたい」を「つくれる」にするお仕事をしてます。

note.bassdrum

BASSDRUMが発信する検証や実験、読み物などを発信していきます。お仕事のお問い合わせは、 hello@bassdrum.org まで。 https://twitter.com/bassdrum_org
1つ のマガジンに含まれています
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。