BASSDRUM 長洞龍生 x puzzle 高井佑輔 対談 〜外部テクニカルディレクターとしてのものづくり〜
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BASSDRUM 長洞龍生 x puzzle 高井佑輔 対談 〜外部テクニカルディレクターとしてのものづくり〜

ベースドラムにはテクニカルディレクションが必要とされるあらゆる場面において、強みを発揮できる約30名の技術のスペシャリストが所属しています。得意領域はもちろん、その関わり方も様々ですが、今回は技術周りの相談役を担う「外部テクニカルディレクター」として広告制作会社のパズル社に“半常駐”する長洞龍生の例をご紹介します。

「外部テクニカルディレクター」と言えば、技術に関する疑問や特定の案件が発生した際に、打ち合わせやSlackチャンネルを通してコミュニケーションを図るスタイルが一般的です。しかし今回の例は二社のキーパーソンが(物理的にも)近い距離感で連携することによって、より良いものづくりができることを証明するものです。

ベースドラムの長洞龍生、そしてパズルの高井佑輔さんにお話をうかがいました。

― お二人の所属と普段のお仕事内容を教えてください。

長洞:ベースドラムのテクニカルディレクターの長洞龍生です。週の半分出社する“半常駐”という形でパズルに来て2年になります。パズルの中ではテクニカル周りのサポートや外部のエンジニアをアサインするチームビルディングを担当しています。

高井:パズルの高井です。新卒で入社して8年目です。元々はプロダクションマネージャーとして広告の制作進行を担当し、今はディレクター兼プロデューサーです。ムービーやWebのディレクションやプロデュースをしています。

― 一緒にお仕事をされるようになった経緯を教えていただけますか?

高井:2019年8月頃に初めて長洞さんにお会いした時、パズルはこれからの広告業界で求められる人材の育成方法を考えていました。その一貫でテクニカルチームを作るためにエンジニアの採用と教育に力を入れていこうと、長洞さんに来ていただくことになりました。

長洞:僕はちょうどエンジニアからテクニカルディレクターになりたての頃だったので、他社に行くことが自分にとっても良い経験になりそうだと感じ、承諾しました。僕と近い年の人たちが多いパズルで仕事をすることで、何かシナジーが生まれるじゃないかというベースドラム側の狙いもあったと思います。

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ー 最初はどういった感じでしたか?

長洞:パズルに僕のようなポジションの人がいなかったので、パズルとしても僕の扱い方に戸惑いがあったように思います。そこで、週一で行われている全社の作戦会議で、僕から今のトレンドや技術の発信を始めたところ、最初に食いついてくれたのが高井君でした。例えば、Firebaseの便利さを紹介したときに、「これできますか」と考えていたアイディアを教えてくれて。僕の方でプロトタイピングをパッと作って、二人でクライアントに提案しに行ったこともあります。

― 現在はどういった形でコミュニケーションをとられていますか?

高井:パズルはフリーアドレスなので、いつも近くに座って気軽に話しかけています。長洞さんに案件の企画に入ってもらうこともあれば、どんな開発の仕方をしていけば面白いものになるかなど、アイデアを聞くこともあります。

― これまで一緒に関わった案件で特に印象に残っているものを教えてください。

高井:昨年の春から続いている案件でしょうか。県民性と健康意識の関係性を調査する某企業のPRコンテンツで、第1弾として47都道府県のユーザーに健康意識に関するアンケートに答えていただき、県民性との関わりを分析した後、第2弾で各地域の健康意識を発表するというものです。そのアンケートがこだわりの部分で、二人で開発を進めました。
顧客からの信頼度が高いクライアントであることから、ちゃんとしたアンケートにしようと、世界基準の適性検査などを手掛ける行動心理学の専門の方に作っていただいたのですが、そのロジックがかなり複雑で。データの溜め方や計算式など、テクニカル周りのディレクションを長洞さんに担当してもらいました。

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長洞:非常に複雑なロジックをどう実装していくか。且つアンケートに答えてもらうにはアンケート自体に興味を持ってもらい、回答中に離脱しないよう常にアニメーションが気持ちよく動き、飽きないうちに次のシーンに移る必要がありました。分析結果も可愛く表示されて、楽しいコンテンツにしていこうとしましたね。

高井:UI/UXみたいなデザインや体験部分のディレクションも長洞さんにお願いしたんですよね。ボタンを押した時の気持ち良さや答えやすさの操作性の部分です。アンケートの参加率を上げるために、楽しみながら回答できるようにしたいとクライアントから要望がありました。

長洞:デザインはパズルの担当だったので、パズルの意向は100%再現される形でした。「アニメーションを気持ちよく動かして、もっと可愛くしたい」と希望があれば、できるだけデザインの意図を汲んで、表現を調整しながら端末の限界まで追い込んでいきましたね。

― デザインはここまで妥協できる、技術的にはここまで可能、というような議論がお二人の間で繰り返されるのでしょうか?

長洞:そうですね。技術的には無理なこともありますが、「できないです」と切り捨てられないですし、希望を叶えてあげたいという気持ちも強かったですね。ですから「そういう意図ならこの表現もありなんじゃない?」と提案して、妥協点を見つけていきました。その間はエンジニアとデザイナーとしてかなり話し合っていたので、結果をクライアントに説明しやすく、納得もしてもらいやすいという点も大きいと感じました。

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― 近い距離で過ごしているからこそのお二人の関係値があり、それによって深い議論ができたと言えるでしょうか?

高井:これは長洞さんがパズルのオフィスにいたからこそのやりとりだと思うんですよ。Slackや電話でできるコミュニケーション量ではなかったですね。

長洞:僕はエンジニア、彼は映像というバックグラウンドがあり、別々の背景を背負って同じ土俵で話せるところも大きかったかと思います。

― お互いについてはどう感じていますか?

長洞:高井君は、全体を捉えながら詳細を説明できる話力と理解力が高いと思います。クライアントに対しても、スケジュールに関しても言えることですね。若くしてフロントに立っているからこその経験が身についているんだと思います。あとは、上に立つ人間としての責任感を学ばせてもらっています。僕は前職で同期と後輩が一人ずつで、ベースドラムではスタープレイヤーに囲まれた末っ子的なキャラなんです。とはいえ、上に立つ年齢でもあるし、どうすべきか悩むなかで、高井君が後輩たちに愛を持って接している様子を目にして、これが兄貴かって感じますね(笑)。

高井:長洞さんは、テクニカルディレクターとしての技術的な知識の追求の仕方や使い方がとても優れていますし、僕にとっては新しい技術への挑戦を可能にしてくれる人です。ほかにも、現場での判断のスピード、これがダメだったから次はこれという頭の回転の速さ、そして行動力ですね。チームで動いている時には、下の子たちに向けて、専門用語やテクニカル面の進行について説明してくれたりして、僕もパズルもとても助かっています。

― 今後についてはいかがですか?

高井:今年新卒のエンジニアを迎えたのですが、パズルとしては社内のテックチームを作りたいので、今の感じを拡張していきたいです。また、僕たちがベースドラム側の仕事にプロデューサーとして入ったり、テックチームが育った時にはエンジニアとして使ってもらったり、違う会社であっても近い距離感でお互いに協力し続けられればと思っています。

長洞:僕にとっては、密にコミュニケーションを取りながら案件を進めていくと、楽しくて納得いくものが作れると分かったことがとても大きいです。この先の仕事もこういった形で進めていければと思います。

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ベースドラムの所属メンバーや各メンバーの得意ジャンル、これまでの実績については、BASSDRUMウェブサイトをご覧ください。また、パズル社では現在テクニカルディレクターをはじめ、各エンジニアを募集中です。詳しくは、求人ページをご覧ください。

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BASSDRUMは、テクニカルディレクターを中心に集めた職能コミュニティ、そしてその中核にある会社組織です。さまざまなものづくりに関するプロジェクトにおいて、コアメンバーとして参画し、技術的な側面から寄与していく「テクニカルディレクター・コレクティブ」です。