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統計の側面から見たカジノ① / CES2019

2週間ほど経ちますが、2/4(月) BASSDRUM公開総会 を開催しました。

BASSDRUMに縁のあるテクニカルディレクターが思い思いに好きな技術の話をする場で、かなり濃い話が聞けるイベントとなっている。公開総会の生い立ちについては、下記記事でより詳しく記述があります。

私自身が、公開総会で何を話したかというと「カジノ」をトピックとしたもの。

当初は、「BASSDRUMが見たCES2019」と称してのCESの報告会を行う予定で、タイムテーブルの枠もそれで設けられていた。そんな中いきなり「カジノ」の話を始めたので、現場に居た人は拍子抜だったかもしれない。

そして私自身、カジノやったこと有るのかと言われると、勘を頼りにマカオで「大小」に 100ドル 賭けた事があるくらいの初心者である。もちろん負けた。別段、日常的に賭博をする性格でもない。何故、今回カジノの話をしようかと思ったのには理由があり、それは「大数の法則」を意識してカジノをやっている人間が身近に居て触発されたからである。そもそも日頃から自身の行動を、期待値をベースに考えることも多く、また 確率/統計という学問に一種の神秘を感じている節があり、カジノを統計的な側面から観察することに興味が湧いたしだいである。

今回、カジノでトライした種目は「クラップス」。細かいルールの説明は、冗長になるので割愛する。クラップスは、カジノの中でも期待値が高い種目として認知されており、その値は「98.59」とされている(Pass Line ベットの場合)。1回のゲーム辺り、1000円を賭けた時に、平均にすると985.9円返ってくるという考え方である。裏を返すと、一回あたり平均すると約14円カジノ側に持っていかれる(損失する)ということである。これを、専門用語でハウスエッジという。カジノでは、各ゲームごとにこのハウスエッジ が定められており、カジノ側が儲かる仕組みができているのである。(これも知らずにカジノやっていた

もちろん、期待値の値は賭け方で変動するのでここまでシンプルな話ではない。ただ一つ言えることは、カジノにおいて期待値が100を越えることはない様に設計がなされている(一部除く)。つまり基本、不利な戦いをやっていることになる。ただ、賭け方を工夫することで このハウスエッジを限りなく0に近づけることもできる。これは、カジノにおける勝率を上げるポイントにもなってくる。

ということで まず、ハウスエッジの影響を観察すべく 一番シンプルでかつ基本的なな賭け方(Pass Line ベット)でゲームが進行するものをつくり表にプロットしてみた。

◎ 資産の推移はハウスエッジによる損失に収束する傾向がある

(横軸:ゲーム回数 / 縦軸:資産)

わりと説明するのに都合が良いグラフが生成されたのだが、これは
・軍資金  = $1,000
・1回あたりの賭金 = $10
 で 1,000 ゲームを PassLine にのみ賭けたときの資産推移のシミュレーション結果である。青線は、ゲームごとにハウスエッジによって損失する金額を積み上げていったものである。視覚化すると印象がかわる。

このグラフを観察することにより短期的には勝ち負けを繰り返すが、大きな動きとしては損失線に収束する傾向があることが読み取れる。この「短期的には勝ちトレンド/負けトレンドを繰り返す」という傾向は、
・ゲームで一喜一憂しない
・引き際を見極める
・軍資金の試算
の上で役に立つものだと考えられる。

今回、私は軍資金$100でカジノに挑んだのだが(初心者)、グラフを参照すると大きな勝ちトレンドに差し掛かる前に軍資金が尽きることになる。ここが、まず私の敗因の一つだったと考えられる。

次の記事で、必要になる軍資金について記述しようと思う。


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